機体の重量設定に関しては、よくわからないことがいろいろあります。
そこで某社に人気スポーツ機の重量設定に関して疑問があったのでメールで尋ねてみました。
以下はその時のやりとりです。
(私の質問1)
***** Mサイズの重量範囲ですが、
SHVのウェブを見ると
***** L 85-105
***** M 75-95
***** S 65-85
となっており、貴社のカタログと同じです。
しかし、DHVのウェブを見ると
***** L 80 kg - 105 kg
***** M 65 kg - 85 kg
となっており、SHVのSサイズと同じです。
***** Mサイズの正しい重量範囲はどっちなんでしょうか?
また、何でSHVとDHVで違っているのでしょうか?
(某社の回答1)
お問い合わせのウェイトの問題ですが、ご存じの通りヨーロッパでの工業規格としてSHVとDHVがあります。
特にDHVに関しては、審査も厳しくまたドイツ国内での販売に関しては、DHV取得グライダーでないと販売できなくなっています。ほとんどのパラグライダーはSHV取得後DHVを取得します。
SHVとDHVではテスト項目が違う為に同じグライダーであっても若干の差が生じます。
現在日本国内において販売されている*****は、SHVを通ったグライダーということです。
即ち
***** S 65-85kg
***** M 75-95kg
***** L 85-105kg
こちらを参考にしていただければ良いかと思います。
また何かありましたら、お寄せ下さい。
(私の質問2)
以前、CCJ誌に****のテストパイロット**さんへのインタビュー記事で、「*****は最初のはAFNORモデルで翼端がつぶれやすかったが、DHVモデルはつぶれにくくなっている。」と書いてあったと思います。
最近購入されて飛んでいる*****を見ても、翼端がぺらぺらしているのを見たことがないので、最近のはDHVモデルだと思っていましたが、AFNOR(SHV)モデルも改良されたということでしょうか?
(某社の回答2)
はいその通りです。
また、スターティングウェイトについて各メーカーから発表のウェイトも、この囲あたりが望ましいという意味で、その体重範囲でないとテスト結果が反映されないということもありません。
各メーカーが、このサイズだと「このあたりかなー」という意見の交換で発表されています。
(私の質問3)
(1)う〜む、すると各メーカー発表のウェイトというのは、その機体の性能を発揮するのに望ましい範囲であって、テスト結果についてはその重量範囲より重くても軽くても反映されると考えて良いのでしょうか?(もちろん程度はあるでしょうが)
(2)小さいサイズの機体は、テストパイロットに小さい人がいないので重量範囲の上限もしくはそれ以上でテストされるのでテスト結果が悪くなると聞いたことがありますが、(1)が正しいとすると、小さいサイズのテスト結果が悪いのは、別の理由によるものでしょうか?
(3)現在販売中のものが、SHVバージョンであるなら、その旨カタログ等に記載してほしいです。みんな「DHV2だからほしい」とか言ってますから。(飛びを見ていてもSHVバージョンでも安全性は高いと思いますが)
(某社の回答3)
(1)このウェイトに関しては、色々と難しい面もあるのですが、このサイズであればこの体重で乗らなければならないということはないのです。今は翼面加重がいくらでないといけないとか話題になりますが、あくまでも一つの目安と考えて頂ければよいと思います。
(2)グライダーサイズが小さくなると、そのテストパイロットの存在というものが大きくクローズアップされますが、小さければ小さいほどまた大きければ大きいほど良い結果を出すことは難しくなります。
小さいサイズのグライダーは体重というよりも、翼面積が小さいわけですから大きな翼面積と同じような滑空性、安全性を追求することが難しいというわけです。
(3)ご存じの通り、同じグライダーでも例えば2年間同じものを販売しているわけではありません。常によりよい方向へ改良が続けられています。SHVもDHVもテスト項目の差はありますが、安全面にとっては差はないのです。その国の安全基準の差だからです。
(私の質問4)
(4)航空機においても、同じ翼面加重なら翼面積が大きい方が性能が良いと聞いたことがありますが、小さいサイズのグライダーは性能だけでなく、安全性も落ちてしまうのは何故なんでしょうか?
「小さいとバランスが悪くなるから」とかいう単純なものや「空気の分子密度(?)が云々」などという複雑な話もあれば「日本でしか売れないからあまり力を入れて作ってないので」という信じがたい話までいろいろと聞いたことがあります。
実際のところどれが本当なんでしょうか?
(5)改良の度に認定を受けなおしているのでもなさそうですが、そこのところはどうなんでしょうか?
(6) DHVとAFNORは最近とっても差を感じています。はっきり言って「パフォーマンス」ってのはあまりにも大ざっぱすぎるように思います。DHV2の機体もDHV3の機体も「パフォーマンス」に入ってしまうのですから。
中には「スタンダード」の機体がAFNORでは現在テストしない「フルストール」で引っかかってDHV3だったりすることもあってAFNORが甘すぎるように思えてなりません。最近は各メーカーがDHVの成績を売り文句にしているのを以前より多く目にするように思いますが、AFNORの甘さや不明瞭さってのも関係してるんじゃないかと思います。
DHVを売り文句にするならDHVバージョンを販売すべきだと思うし、また、SHVバージョンだからと言って危険なわけではないのですから、SHVバージョンである旨堂々とカタログに記載して問題ないと思いますが。
あるいはどちらかのバージョンを選択できれば良いのですが。
(某社の回答4)
(4)サイズの違いによる性能差は、同じ空気中を飛行する際、翼面加重が同じであっても翼に受ける空気量が違ってきますので、残念ながら性能は大きい方が良くなります。しかし、パラグライダー作成上の様々な知識が現在の小さいがとても良く飛ぶグライダーを創り上げてきました。
以前と違ってグライダー性能の進歩が大きなグライダーでなければダメという時代は終わりました。グライダー性能の進歩とそれを操るパイロットの進歩です。
(5)オリジナルでテストにパスし、より性能向上しているわけですから再度テストを通すことなしておりません。
(6)国の考え方だと思います。確かにメーカーとして、まずはAFNORを通し、その後にDHVのテストを受けます。これは、どちらが難しいとかいうのではなく、テスト基準の違いによるのです。
AFNOR:単純にフライト・テスト結果だけが反映されます。
DHV:フライトテスト結果だけではなくテストパイロットの心証というものが反映されます。
例えばテスト結果はクラス2だけれどクラス2のグライダーにしては、飛びすぎ
るとか。コラップスからの動きが早すぎるといったことがクラス2−3へ変化してしまうわけです。
グライダーを販売する会社としては、SHV,DHV関わらず日本のマーケットに合うグライダーを選択します。それがSHVであったり、DHVであったりしますが。
(7)訂正します。
現在の*****は、DHVバージョンでした。申し訳ありませんでした。
(私の質問5)
(6)しかし、同じモデルの場合もあることを考えると、何故違うモデルになることがあるのかが、今一すっきりしません。
その昔の自動車のサイドドアビームに関しての自動車メーカーの説明・・・日本の基準ではいらないから付けていないとかいう話だったと思いますが・・・を思い出させます。
**さんがCCJ誌でDHV基準の意義について語っていたと思いますが、そうすると何故2種類のモデルがあるのかがよけいに不思議に思えてくるのです。
両方に合格する1種類で良いのではないかと思うのですが?
(7)う〜ん?そうすると、また重量範囲に関して訳がわからなくなってしまう?
SHV*****M 75-95、DHV*****S 65-85で、日本で販売しているのはDHVバージョンだけど、SHVバージョンの重量設定で乗っても大丈夫ってことでしょうか?
(某社の回答5)
(6)基本的には、同モデルで、SHV,DHV両基準をとりたいのですが、現実的にはテス基準の違いにより改良せざるを得ない問題が出てきた場合には、別の形となりますが。販売国によりどちらのモデルを使用するかも違ってきたりもします。
(7)ウェイトに関しては再度調べてみますが、当社としては、***** M
75-95kgを薦めています。
以上が某社とのやりとりの全てです。結局のところよ〜わからんというのが私の感想です!