DHVとAFNORに関する情報

 ここでは、DHVとAFNORに関する情報をまとめてみたいと思います。膨大な作業なんで更新随時です。
 

1.はじめに

DHVに関してはパラグライダーリンク集にあるとおり、DHVのホームページと、ボランティアメンバーによるその和訳版ホームページがあります。これらは数少ないDHVに関する情報源です。
和訳版の登場により、今までほとんど知られることの無かったDHVのテスト内容が具体的に知られるようになりました。 
しかし、これは良く考えると不思議な話です。

これまで、パラグライダーの各輸入代理店は「DHVクラス*の安全性!」と言ったことを宣伝文句にして売っていたのですが、その内容について質問すると、あやふやでまともに答えることはありませんでした。
販売する側が宣伝文句にしながら、その内容をろくに知らなかったのです。
内容もろくにわからないものが宣伝文句になってきたことも不思議と言えば不思議ですが、それ以上に不思議なのは宣伝文句にする側が、その内容を調べて広めることをこれまでしてこなかったことこそ最大の不思議です。
 
一方、AFNORに関しては早い時期からその内容がパラ雑誌に載っており、基準改訂するごとに詳しい内容も載っていたこともあって、それなりに知られてきました。
AFNORはこれまで2回の基準改訂が行われており、現在のものが3つ目の基準です。
以前は、AFNORのテストをおこなうAEROTEST社のホームページが以前はあったのですが、今のところ見あたりません。

2.DHV

(1)
DHVに関しては、上記のホームページを見ればだいたいわかります。具体的な基準の内容もここからダウンロードできます。
これは現在日本語版ホームページで和訳作業が進行中です。
ここには過去から現在に至るまでのDHV認定を受けた機体やパラシュートのリストもあります。
これは一部HTML化しておきました。

パラグライダー  1)認定順   (2)メーカー名別
パラシュート   1)認定順   (2)メーカー名別
ハーネス     (1)認定順   (2)メーカー名別

(2)
最近、パラ雑誌の宣伝に「アクセル使用時にクラス*の安全性!」といった宣伝文句がよく出ていますが、アクセル使用時のテストとは何なのか・・・全てのテストについて使用しているのか?どんな状態でもテスト中は使用したままなのか?などなど・・・何ら一切書いていません。どう考えても宣伝する側の怠慢だと思いますが・・・。

具体的な基準の内容を見れば書いていますが、アクセル使用時のテストとは「直線飛行」「対称的なつぶれ」「非対称なつぶれ」の3つのみで行います。この3つ以外ではアクセル使用時のテストは行っていません。
Note: for the last two test flight figures the foot accelerator system is released after the collapse of the canopy.
また潰しのテストでは潰した後にアクセルを放すことになっています。
ですから当然ながら潰れた際にアクセルを踏みっぱなしにしていたら、テスト結果とは違ったことになります。

DHVテストでのアクセルを放すタイミングがどうなっているかは良くわかりませんが、初心者フライヤーの場合、放すタイミングが遅れてテスト結果と違ったことになるのでは?ってな気もします。

3.AFNOR

AFNORの現在の基準はここここここにあります。和訳は過去のパラワールドやグッズカタログ96−97に出ています。
AFNORは以前の基準では、各テスト項目の結果をA,B,Cに分けて表示していましたが、現在では、「スタンダード」「パフォーマンス」「コンペティション」「タンデム」に分けて表示するだけとなっています。
これは、テスト結果が常に保証されるものと思ったことが原因による事故が多発したためと言われています。

認定品のリスト (by Big Air)
 (1)List of 1995 Gliders with AFNOR Rating
 (2)List of 1996 Gliders with AFNOR Rating
 (3)List of 1997 Gliders with AFNOR Rating
 SHVのページからもテスト結果が見れます。



4.その他

これらのテスト結果について注意しなければならないのは、近年パラ雑誌にも書いてありますが、新品の機体で静大気中でテストで決められたとおりのことをやったらこういう結果になったに過ぎないということです。
静大気中で潰したり失速させたりするのと、乱気流中でそうなったりするのとは全く同じとは言えませんし、テストで想定外の操作をすると機体がまた違った反応を起こすこともありえます。
年数が経って痛んだ(よれよれorエア漏れ)機体では、当然ながら回復性が悪化します。

ちょっと古いですが、DHVとAFNORの基準の違いについてここに簡単な解説があります。

内容に誤りなどありましたらbluesky@tech.millto.netまでどうぞ。

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